印刷用語集
横目(よこめ)
紙の「横目」とは、紙の製造過程において繊維が流れる方向を指します。紙はパルプを原料として作られ、パルプを水で混ぜてペースト状にし、それを紙機で薄く伸ばして紙として製造します。この過程で、パルプの繊維が一定の方向に揃って配置されます。
具体的には、紙の製造過程で使用される紙機(紙漉き機)では、パルプを機械的に加工し、一定方向に繊維を整えた後、それを圧延して紙として成形します。この際、パルプの繊維が流れる方向が「横目」と呼ばれ、紙の強度や特性に影響を与えます。
紙の横目の方向には以下の特徴があります:
-
強度の向上: 紙の横目の方向に繊維が揃っているため、その方向に対しては強度が高くなります。一般的には、書籍や雑誌などの本文ページでは、紙の横目が本の背の方向(綴じ目方向)に配置されることが多いです。
-
曲がりやすさ: 紙を折り曲げる際には、横目の方向に対して折り曲げるときに滑らかに曲がります。逆に、縦目の方向に対して折るときには、紙が破れやすくなることがあります。
-
印刷の影響: 印刷する際にも、紙の横目の方向に応じてインクの乗り方や色の表現が異なることがあります。特に、高品質な印刷物では、紙の横目の方向を考慮して印刷することが重要です。
紙の横目の方向は、紙製品の設計や使用方法によって選定され、その特性を最大限に活用するために重要な要素です。
縦目についてはこちらから↓